仮想通貨の取引方法にはさまざまな種類がありますが、最近特に注目されているのが「相対取引（OTC取引）」です。
通常の取引所を通じた取引とは異なり、相対取引では個人同士や企業が直接取引を行います。この方法には、取引所を介さないことで得られるメリットや注意すべきリスクが存在します。
この記事では、仮想通貨の相対取引について初心者にもわかりやすく解説していきます。
取引のやり方や手数料、メリット・デメリット、さらには法的側面や税金に関する注意点も詳しく説明していきますので、これから仮想通貨取引を始めようとしている方、または取引方法を見直したい方におすすめです。
■この記事でわかること:
- 仮想通貨の相対取引とは何か、その仕組みを理解できる
- 相対取引のメリットやデメリットを知ることで、投資判断の一助になる
- 税金や法的リスクなど、相対取引における重要な注意点を把握できる
仮想通貨の相対取引とは？基礎を解説
相対取引（OTC取引）は、通常の仮想通貨取引所を使わず、売り手と買い手が直接やり取りをする方法です。
主に、大量の仮想通貨を取引したい人や、取引所の価格に影響を与えたくない場合に利用されます。
相対取引の主な特徴
- 取引所を介さない
取引所を利用しないため、手数料を抑えたり、自分のペースで取引が進められます。 - 取引の自由度が高い
取引相手と価格や条件を自由に交渉できるため、取引所のルールに縛られません。 - 大規模な取引に適している
大量の仮想通貨を売買しても、市場価格に影響を与えにくいのがメリットです。
相対取引と通常の取引所の違い
- 価格の設定：通常の取引所では、需給に基づいて価格が変動しますが、相対取引では売り手と買い手が価格を直接交渉します。
- 取引のスピード：取引所では注文がマッチするまで待つ必要がありますが、相対取引ではすぐに取引が成立することもあります。
使う場面
- 大口投資家や機関投資家：特に大量の資産を取引する人々に利用されていますが、個人でも利用可能です。
仮想通貨の相対取引のやり方：初心者向けガイド
相対取引（OTC取引）は、取引所を通さずに直接売買を行う方法です。初心者でもステップを理解すれば、安全に取引を始めることができます。
相対取引の基本ステップ
- OTCプラットフォームの選定
まず、信頼できるOTC取引を提供しているプラットフォームを選びます。多くの仮想通貨取引所が専用のOTCデスクを持っており、これを利用するのが安全です。 - アカウントの登録と本人確認
プラットフォームにアカウントを作成し、本人確認（KYC）を行います。これは、仮想通貨取引で違法行為を防ぐために必要なステップです。 - 取引相手を探す
次に、取引相手を見つけ、取引したい仮想通貨の数量や価格を交渉します。OTC取引では、取引所の市場価格に縛られず、双方が合意した価格で取引が行われます。 - 取引の実行
合意ができたら、仮想通貨を相手に送金し、対価を受け取ります。この取引は、ウォレットや銀行振込などの方法を使って行われます。
注意点
- 手数料：OTCプラットフォームによって手数料が異なるため、事前に確認しましょう。
- セキュリティ：詐欺に遭わないよう、信頼できるプラットフォームで取引することが重要です。
仮想通貨の相対取引のメリットとは？（手数料など）
相対取引（OTC取引）には、通常の取引所を利用する取引と比べて、いくつかの重要なメリットがあります。特に、手数料や取引の自由度など、投資家にとって有利な点が多いです。
相対取引の主なメリット
- 手数料の削減
通常の取引所では、取引ごとに手数料が発生しますが、相対取引では手数料が少ないか、まったくかからない場合もあります。特に大口取引では手数料の削減が大きなメリットです。 - 取引の柔軟性
相対取引では、価格や条件を自由に交渉できるため、市場価格に縛られず、双方が納得できる条件で取引を進めることができます。取引のペースや支払い方法も柔軟に対応できます。 - 市場への影響を抑えられる
取引所で大量の仮想通貨を売買すると、価格に影響を与えてしまうことがありますが、相対取引では個別に交渉するため、市場価格にほとんど影響を与えません。
他のメリット
- 大規模取引に最適：大量の仮想通貨を一度に取引できるため、機関投資家や大口投資家にとって非常に便利です。
- プライバシーが守られる：相対取引は公開されないため、取引内容が他人に知られません。
仮想通貨の相対取引のデメリットとリスク（業者選びの難しさなど）
相対取引（OTC取引）には多くのメリットがありますが、いくつかのデメリットやリスクも存在します。これらをしっかり理解してから取引を始めることが重要です。
相対取引の主なデメリット
- 流動性の低さ
取引所を使わないため、売り手や買い手をすぐに見つけるのが難しいことがあります。特に個人投資家は、大規模な取引相手を見つけるのに時間がかかることがあります。 - 価格の透明性が低い
相対取引は、取引所で行われる取引とは異なり、公開された市場価格に基づく取引ではありません。そのため、相手と価格交渉が必要で、適正価格かどうかを判断するのが難しい場合があります。
相対取引の主なリスク
- 詐欺や不正行為のリスク
取引所を通じないため、相手が信頼できるかどうかを確認することが重要です。不正な相手と取引をしてしまうと、仮想通貨や資金を失う可能性があります。 - 法的リスク
国や地域によっては、相対取引が規制されている場合があります。取引の際は、現地の法律をしっかり確認しておかないと、違法取引に巻き込まれる可能性があります。
その他の注意点
- 取引の遅延：条件交渉や取引相手の見つけ方によって、取引が遅れることもあります。
相対取引は違法？仮想通貨取引の法的側面を解説
仮想通貨の相対取引（OTC取引）は、取引所を使わずに直接やり取りを行う取引方法です。では、この取引は違法なのでしょうか？
結論としては、相対取引自体は違法ではありませんが、法的な注意が必要な点があります。
相対取引が合法な理由
- 取引所を使わなくても合法
仮想通貨の売買を個人間や業者を通じて行うことは法律で許可されています。相対取引自体は、法律違反にはなりません。 - 規制が適用されるケース
しかし、取引を行うプラットフォームや業者が、金融庁に登録されているかどうかを確認する必要があります。未登録の業者を使って取引を行うと、法律に違反する可能性があります。
違法になるリスク
- 未登録業者との取引
日本では、金融庁の登録を受けていない業者が仮想通貨取引を提供することは違法です。このような業者との取引は避けましょう。 - マネーロンダリングや脱税のリスク
仮想通貨の取引は匿名性が高いことから、マネーロンダリングや脱税に利用されることがあります。不正行為に関わると、重大な法的トラブルに巻き込まれる可能性があります。
法的トラブルを避けるためのポイント
- 信頼できるプラットフォームを選ぶ：登録済みの業者を利用することが最善です。
- 適切な税務申告：取引利益は正しく申告し、脱税を防ぎましょう。
仮想通貨の相対取引とOTC取引の違い
相対取引とOTC取引（Over-The-Counter取引）はよく同じ意味で使われますが、厳密には違いがあります。ここでは、その違いを簡単に説明します。
相対取引とは？
- 個人同士の直接取引
相対取引は、取引所を介さず、個人同士で直接交渉しながら仮想通貨を売買する方法です。たとえば、友人や知人と合意した価格で仮想通貨を取引することがこれに当たります。 - 規模の小さい取引に向いている
相対取引は、比較的少額の取引や、取引相手を直接知っている場合に便利です。ただし、相手を自分で探さなければならないため、流動性は低いです。
OTC取引とは？
- 業者を通じた大規模取引
OTC取引は、専門の業者やプラットフォームを利用して行われる取引で、大口の投資家が市場価格に影響を与えずに取引を行うことができます。業者が仲介してくれるため、取引相手を探す手間がかかりません。 - 高い流動性
OTC取引は、大規模な取引が迅速に行えるため、特に機関投資家にとっては魅力的です。価格交渉は業者が行い、円滑に取引が進められます。
主な違い
- 取引規模：相対取引は小規模、OTC取引は大規模に向いています。
- 仲介者の有無：相対取引は個人間の直接交渉、OTC取引は業者が仲介します。
仮想通貨の相対取引における税金の注意点とは？（脱税になるリスク）
仮想通貨の相対取引（OTC取引）でも、税金の申告が必要です。
相対取引は取引所を介さないため、取引履歴を自分で管理しなければならず、税金に関する注意が必要です。ここでは、税務申告と脱税のリスクについて解説します。
税金がかかる取引とは？
- 利益が出た場合の申告
仮想通貨を売却し、購入時よりも高い価格で利益を得た場合、課税対象となります。日本では、この利益は「雑所得」として扱われ、確定申告が必要です。 - 20万円以上の利益で確定申告が必要
年間20万円以上の利益を得た場合は、確定申告を行わなければなりません。仮想通貨の相対取引も同様で、取引所を介さない取引であっても、利益が出たら税務申告が必要です。
脱税のリスク
- 取引の記録を残さないと脱税になる
相対取引では取引所の履歴が残らないため、取引履歴を自分で正確に記録しないと、利益を申告し忘れるリスクがあります。これを怠ると、脱税と見なされる可能性があります。 - 税務署の監視強化
仮想通貨取引は、税務署による監視が強化されています。不正申告や無申告が発覚すると、重い罰則や追徴課税が課されるリスクがあります。
税金トラブルを防ぐ方法
- 取引履歴の保存：相対取引の履歴をきちんと保存し、利益を正確に把握しましょう。
- 税理士に相談：税務申告に不安がある場合は、専門家に相談することをおすすめします。
まとめ｜仮想通貨の相対取引（OTC取引）とは？やり方やメリット・デメリットなど解説
仮想通貨の相対取引（OTC取引）は、取引所を介さないため、大規模な取引や市場価格に影響を与えたくない場合に適しています。
手数料の低さや取引の自由度といったメリットがある一方、流動性の低さや透明性の欠如、詐欺や法的リスクといったデメリットも存在します。
また、税金面でもしっかりとした管理が必要で、確定申告を怠ると脱税リスクが高まります。相対取引を検討する際は、メリットとリスクを理解し、信頼できるプラットフォームを選びましょう。
GMOインターネットグループ（東証一部上場）の【GMOコイン】
暗号資産をはじめるなら、DMM Bitcoin
